パラグラフライティングについてあまりにも話題にならないので書く。(そしてこの記事をやっぱり誰も読んでくれないので釣りタイトル募集中)
Thu Apr 3 00:18:00 JST 2014 (modified: Mon Jul 4 16:23:36 JST 2022)
views: 3483, keywords:作文技術,寝る この記事は最終更新日が2年以上前のものです。
どうも。働いても働いても秒速でおよそ0.1円しか稼げない男です。
以前の結論の話が好評でしたので作文についてもうちょっと書いてみる気になりました。
「パラグラフライティング」という言葉があります。お世話になっているSoftware Design誌でも文章の書き方は何回か特集されていたので扱われていたかもしれません。私は文章を書く才能があまりないのですが、出身研究室でしっかりこれを鍛えられており、なんとか今まで生きております。パラグラフライティングについてあまりにも知られていないので、私のは我流ですが役に立つと思い、書いている次第です。
パラグラフ(段落)ライティングというのは、論文等きっちりとした英文で書く時に使う、文章の構造を意識した書き方です。なんでもアメリカでは小学生から習うそうです。「主人公が何を感じていたか」を問われる日本の国語とは随分違います。アメリカの話はロンドンのアッパークラスの話と同じで伝聞ですが、日本の国語については、私が小学校のときにひどく違和感を覚えて落第したのは事実です。
んで、パラグラフライティングですが、ルールはとても簡単です。これ、言うは易しで実際にやってみると大変ですが・・・。
- 各段落の第一文に、その段落で言いたいことを要約して書く。
- 各段落の一文目だけ読んでいくと、主張が分かるように書く。
- とにかく一文一文を短く。最初の文も。
あくまでこれは理想型ですが、少しでもこの理想型に近づくようにがんばることが大事です。この縛りの中にどのように書きたいことを当てはめるか考え抜くことで、不思議なことに頭の中も論理的になります。
なぜかと説明するのは難しいのですが、たぶん文章がこうなるからです。
主張。補足。補足。補足。補足。 主張。補足。補足。補足。補足。 主張。補足。補足。補足。補足。 ...
つまり、各段落の役割がはっきりすること、しかも一文一文を短くということなので、各段落で主張すべきことが限定され、何を話しているのかハッキリするんじゃないかと。
各段落で主張することが短く、ハッキリすると、嘘が書きにくくなります。すぐバレるからです。多くの書き手の場合、実は嘘をつく相手は自分自身です。訓練されてない人間が思い込みで文章を書くと、自分の知らないうちに自分を洗脳してしまうことがあるように見受けられます。文章書きは脳に対する一種のフィードバックなので、結構危険な行為であります。世のブロガーと呼ばれる人たちのうち、取材をせずに思ったことを書いている人には自己欺瞞に侵された人もちらほらイ(自粛)。
読み手の側に立つと、パラグラフライティングに従った文章は読みやすく、速読が効きます。自分が納得する主張の段落は最初の文だけ読み、「ん?」と思えば段落の後半を読めば良いからです。「読みやすい」という評価はそのように得られるわけです。特に忙しい人には、有り難がられることでしょう。
また、このように書いていると字数制限に強くなります。書く量に応じて二文目以降の量を加減すれば良いからです。
ところで、「娯楽性の求められる文章では崩す」と、以前のエントリーで表現しました。私の場合、これは面白おかしく読んでもらうために、段落二文目以降に裏のテーマを仕込んだり、小ネタを仕込んだりすることを指します。ただ、このときにも次の段落と話がズレないように細心の注意を払います。
パラグラフライティングの考え方は、もっと大きな単位、つまり章や節にも応用が効きます。各章の最初の節、あるいは各節の最初の項あるいは段落が、その章の要約になるように書くのです。
例えば、「メールは三行で」というのがあります。これはメールを三行で書けという意味であることは少なく、最初の三行がメール全体の要約になっている必要がある、ということを指します。許可が欲しければ許可を乞う旨が書いてなければならず、質問が四つあるなら質問が四つある旨が書いてなければ、私のような青二才でも、その人のメールは以後、真面目に読みません。
以上、書いてみました。うーん。自分で読み返して胃が痛くなって参りました。結局、このテクニックを実践するにはいかに一文目をうまく要約できるかにかかっており、私もいつも悩んでおります。しかし、あまり思い悩んでもしょうがないので胃が痛いのは昨日の激辛カレーのせいにしておこう・・・。昨日のカレーで胃が痛いのは半分本当なんだが・・・。
寝る。