大切にされていたのに恩返しできていないなーと思ったわけで・・・

Wed Jun 18 12:30:39 JST 2014 (modified: Tue Sep 19 13:17:34 JST 2017)
views: 1287, keywords:思っちゃったんだからしょうがない,デス研,頭の中だだ漏らし この記事は最終更新日が7年以上前のものです。

なんだかハッカソンの話で盛り上がっているので、昔のことを思い出しました。B4のとき、チームがロボットのイベントで福岡のテレビ局に呼ばれてデモをしたときの話です。

テレビに出れるからいいだろうという気持ちだったのでしょうか。最初、先方は取り敢えず交通費(と宿泊代もだったかもしれない)を出すから勝手に来いみたいな対応でした。

これに先生がブチ切れます。先方に抗議のメールを出します。冷静な文体で、学生扱いするな、技術をなんだと思っている、といろいろ書いた後、「この人たちは研究しないと将来がないのです」とキメのセリフを書いた名文でした。

結果、我々は某ホテルのセミスイートに一人ずつ個室で泊まり、日当ももらって仕事をすることになりました。もちろん作業も頑張りました。

考えてみたらこれは当然で、当時、出張してその場で自律のロボットを動かせる部隊など日本には数える程しかありません。兵隊を預かる先生にしても、学生に不満を抱かせず、他人の懐で満足させられるのですから、一筆の対価としては十分ですし、トップとしては当たり前のことをしていたわけです。

確かにロボカップの本番は誰もお金をくれず、過酷で、予算がないと安宿に泊まるのですが(ブチ切れて先生を安宿に泊まらせたこともあるし、教員になってからも学生とタコ部屋に宿泊)、これもやはり、様々な利害関係を考慮してバランスをとってやっているのであり、みんな納得で出場していたわけです。

そう言えば、「尊重しよう」というのも先生の口癖でした。嫌なら降りることがいつでもできました。尊重するのは当たり前ですが、この国でそんなことを口に出して言える人がどれだけいることか。

だからなんだというところで、そういうことを思い出し、違いはなんなのかと漠然と考えただけなのですが、尊重された若者と、そうでない若者が、次の世代に対して行うことは、まあ上の世代にやられたことと同じだろうなと、そう思います。「俺は上から酷い目に遭わされたから次の世代には優しくする」と言っても、「優しくしかも働かせる」という方法を知らないと無理なので、おそらく難しいかなと。

少し背筋が冷たくなりました。

終わり。

ノート   このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

prev:6月15日の日曜天国 next:SoftwareDesign2014年7月号の一行感想文

やり散らかし一覧

記事いろいろ