受理された論文のプレプリント

Sat Jan 17 14:59:08 JST 2015 (modified: Tue Sep 19 13:17:34 JST 2017)
views: 1712, keywords:ロボット,執筆,ご報告,研究,論文 この記事は最終更新日が6年以上前のものです。

5年間も研究サボっていた身としては、「お前ちゃんと研究しているのか?」という周囲の視線が痛いので、規約に従い、Advanced Roboticsに受理されて現在手続き中の論文の査読前原稿をアップします。

doiは10.1080/01691864.2015.1009943ですが、そもそもdoiって戻ってくるまで知らんかったよ。

査読で「シミュレーションも説明もアッサリしすぎ!」と、かなりお叱りを受けたのですが、唯一の提案事項と言える式(13)は変えてませんので、理屈は査読後の原稿と変わりません。

式一個だけで一つ論文が書けたのは初めてです。やはり研究っていうのはこうあるべきだよなあ・・・。

内容について

あるロボットに「仕事」と、その「方法」を与えます(プログラムします)。ロボットは仕事がどんな状況か分かっていれば、次にやるべきことを「方法」から決めることができます。

本研究は、このロボットにいたずらをします。センサが全部あるいは一部働かないようにして「どんな状況か」を直接は分からないようにします。このとき、ロボットが式(13)を使うと、とりあえず最短で終わる手順ではないかもしれないけど、ちゃんと仕事を達成できそうな手順が分かるようになります。

この計算は、「どんな状況か」を確率的に計算し、いくつかの状況の候補のうち、一番仕事を早く達成できそうな状況だと決めつけて手順を考えるというものです。このように書くとかなり乱暴な手法のように見えますが、実際には(シミュレーションのロボットは)、ある条件下で極めて妥当な行動をとるようになります。

本稿で行ったシミュレーションの結果では、移動ロボットが円やらせんを描いて自分の行くべき地点を探すような行動をとることが確認できました。

本研究の成果を応用すると、例えば暗闇で適切な行動をとれるロボットが実現したり、腕を持つロボットが袋の中から手探りでものを取り出したりできるかもしれません。

以上が専門外の方への説明になります。

ちなみに査読後の内容をアップしてよいのは出版後12ヶ月後とのことです。

ああ・・・受理されてよかったよかった。

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